FPの小ネタ

保険営業に役立つ小ネタ集

コロナ禍に上がり続ける株式相場?

 


新年第2号です。新しい年に明るい話題を書きたいのですが、日本での新型コロナウイルス感染拡大は止まるどころではなく、爆発的拡大と言えるニュースが続きますね。

「ウィズコロナ」という言葉をはき違えないようにしましょう!

このまま進むと、ほかの急病や交通事故で救急車のお世話になろうとしても、どこにも行き場がないなんてことにもなりかねません。

慣れてしまってはダメ、「感染しない・感染させない」ための細心の注意が求められている今です!

 

さて、コロナ関連では世界中で厳しいニュースが続いているわけですが、同時に経済面のニュースを見ると“株式市場の高騰”が報じられています。

時短営業・店舗閉鎖・売上低下・倒産…、経済は決して良い状況にはないはずなのに、なんで株価は上がっていくんだろう…って疑問に思いませんか?

不思議ですよね。

今日は、この理由を考えるとともに、今年これからの見通しをたててみましょう。

…といっても、私ごときの私見ですから、そのとおりにならなくても許してくださいね。

 

まずは、世界中でコロナの影響が出始めた2020年3月から約10カ月間、2021年1月8日までの日本とアメリカの平均株価の推移をグラフにしてみましたのでご覧ください。

f:id:takamisan:20210109160745p:plain

このグラフは、2月末の株価に対しての推移です。

ロックダウン・緊急事態宣言等で不安感が高まり、日本では3月19日に0.78倍、アメリカでは3月23日に0.73倍まで低下しました。

しかしその後、アメリカでは3兆ドルもの支援策や、日本では緊急事態宣言の解除・Go-Toキャンペーンのスタート等によって、5月下旬にはプラスに転じました。

その後、“無事”に大統領選挙ができたこと予想以上に早くワクチンができたこと米中の関税合戦が納まりをみせたこと、…などの要因から日米ともに株価は上昇を続けています。

世界経済の方向性は、なんといってもアメリカと中国の関係が大きく(私見)、トランプさんのままに“対中国関税戦争”を続けていたら、今の状況はなかったでしょうね。

そして、日本の株価はニューヨーク市場の動向のままに翌日上下していると言っても過言ではないでしょうから、これもまた米中関係納まりの賜物だと思います。

結果的に、3月からの10カ月間で、日本では1.33倍、アメリカでは1.22倍になっているわけです。10カ月間で20%~30%増える金融商品なんて考えられないですよね。

でも、これが現実ですから、コロナ禍に“株式相場で大儲けした”という人も少なくないでしょう。

 

といっても、明日の保証がないのが株式市場です。この勢いで上がっていくのか…、はたまた急降下してマイナスになってしまうのか…、誰にも断言はできないですよね。

そんな中での「要素」をピックアップしてみると…

①バイデン政権の方向

…税政策、エネルギー等へのインフラ投資など、アメリカ経済のかじ取りがトランプ政権とどう変わっていくのか。

②米中関係

…トランプ政権当時の貿易戦争は回避できるとしても、関係は改善されるのか。

新型コロナウイルスワクチン

…世界での接種進捗と効果は期待できるのか。

④菅政権での2021年予算

…コロナ対策・経済対策に“将来への不安払拭”は期待できるのか。

東京オリンピック

…開催はできるのか、そしてその経済的効果は。

 

こんなところがポイントになると考えます。

今は各国ともに「金融の量的緩和」によって貨幣流通量が大きく、さらに国債利回りが低いので株式市場にマネーが流れ込んでいます。

上記①~⑤が、ともに良い方向に進んでくれれば、市場はさらに高いリターンを示すでしょうが、新型コロナウイルスの今後次第では、逆のリスクが勝ってしまうことにもなりかねません。

世界での感染拡大の今後、そして上記①~⑤については、注意深く見守ることが必要ですね。

 

ちなみに、株式市場がこんな動き(10カ月)をしているので、各投資信託ファンドも同様です。

単一銘柄まで選ぶことができない私たち一般市民にとっては、「世界株を中心に」とか「日本株を中心に」という“大まかな方向性”を指示する形の投資信託は、低金利の今、まさに活用すべき制度だと思います(変額保険も同様です)。