FPの小ネタ

保険営業に役立つ小ネタ集

<号外①>がんの基礎知識

 


前号で「次は介護について…」と書いていましたが、せっかくここまで医療のお話をしてきましたので、ちょっと予定を変えて、号外的にいろんな病気について、もう少しお話ししておこうと思います。

社会保険・私的保険の保障に直結するものではないですが、皆さん自身のため、そしてお客様にアドバイスしてあげるため、知っておいて損はないと思いますよ。

 

では最初に、今日は「がん」についてお話ししていきましょう。

 

「がんは怖い病気…」、これは誰もが思われているでしょうね。

国立がん研究センターが公開しているデータに、こんなものがあります。

        男性  女性

がん罹患率  62%  25%

がん死亡率  47%  16%

マスコミの報道などでも「がんは2人に1人」と報じられているのを目にしますが、まさにそんなデータですね。

そして日本人の死亡原因でも、がんによる死亡者は約30%を占めており、第一位です。

 

このように“他人事ではない”がんですから、その基本的な知識はどなたもが持っておくべきでしょう。

そもそも、がんになる理由・仕組み・原因って何なんでしょうね?

私はお医者様ではありませんから偉そうなことは言えませんが、素人の耳学問と思って聞いてください。

まず、がんになるという流れはこんな感じです。

①身体の中で毎日行われる細胞分裂、その中で遺伝子が傷ついて異常な細胞が発生

異常な細胞が増殖(=がん化)

③がんが身体の中で浸潤・転移する

④他の健康細胞の栄養まで奪う(=悪液質

…ちなみに、よく“良性・悪性”という言い方をしますよね、良性腫瘍は上記の①②まで、そして③④まで進むものを悪性腫瘍と言います。

 

目に見えない細胞サイズのがんが、進行とともに大きくなっていき、私たちの命にまでかかわるようになるのにはそれなりに時間がかかります。

例えば、乳がんの細胞が大きくなっていくスピードでこんなデータがあります。

(発生からの期間)     8年    9年    10年    11年

(がんの大きさ)    3mm  6mm  12mm  24mm

乳がんの検診では、2mm~20mmの間で見つける必要があります。そうすると8年~10年という3年間の間ということになります。毎年ではなくても、定期的に健診を受けることが必要だというのもここでわかりますね。

 

この「がん検診」、皆さんは受けていますか?

どれだけ日本の医療技術が進んだとしても、私たちが健診を受けなかったら早期に発見することはできません。

なのに、日本のがん検診受診率は外国に比べると低いんです

女性の子宮頸がん・乳がんの検診受診率を世界で比較すると…、

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いかがですか?

例は子宮頸がん・乳がんですが、性別を問わず「早期発見・早期治療」が大切であるということを考えると、定期的な検診を受けることががんと闘う最良の方法です。

お客様に検診をお勧めすること、そして皆さん自身も嫌がらずに受診すること、ぜひお願いします。