ビジネスマナーって、どうなの?②
さて、先日の「名刺の取り扱い」に続いて、「メールの対応」について書かせていただきますね。
時代の流れとともに、ビジネスの場においてEメールというのは欠かせないツールになりました。更に最近では社内・仲間内ではラインのほうが浸透し、実際にはEメールよりもラインが主という方も少なくないかもしれません。
Eメールもラインも、“送信相手が、今何をしているかどうか気遣うことなく送れる”、“都合の良いときに見てほしい”という気軽さが何よりも利点なのではないでしょうか。
ただ、このメール(ラインも含めて)にもマナーがあると思います。いくら気軽なツールであっても、送られた相手はそこにマナーを求めていると思いますので、やはり失礼なことのないように使っていただきたいと思うわけです。
まず、メールの文面以前の問題として、最近経験した事例をお話ししますね。
<背景>・某企業に“呼ばれて”、先方の都合に合わせて会社に伺いました。
・当方は私一人、先方は社長以下6人が同席
・冒頭に全員と名刺交換
・ビジネスのお話しをし、ご挨拶をして退席しました。
…さて、こんな状況は、皆さんにとってもいくらでもあるケースなのではないですか?
私は帰宅後、この企業さんからのメールが届いているものと思ってパソコンを開いたのですが、6人どなたからもありませんでした。
残念な思いを持ちつつ、「まあ、こっちが業者側だからな~」と思って、当方から6人に向けて、「御礼」のメールを送りました。…【TO】を社長さんに、他の皆さんを【CC】で送りましたので、誰と誰に送られているかは先方も把握できるようにしています。
ところが、その後何日経っても誰からの返信もありません。
ビジネスとして、私の提案が意に沿わないものだったのでしょうが、“誰も・何の返信もしない…”というのは私には理解できないものでした。
まず、こう考えていただきたいのです。
☆呼びつけた側は、「お時間いただきありがとうございました。」「御足労いただきありがとうございました。」の旨のメールは即時送るべきです。
☆複数人の場合は全員がする必要は無く、上席者もしくは以後の窓口者が代表して送る。
☆その際は、社内の他メンバーを【CC】にしておく。
…意に沿わず、以後のやりとりをするつもりがないとしたら、社交辞令として「今後のご活躍を祈念しております…」程度の文面にすればよいのです。
私はこの企業さんとは今後お付き合いする意思は持てなくなりましたし、仮に他の方とこの企業さんの話題になったとしたら、マイナスな評価をお話ししてしまうと思います。
簡単・便利なツールですが、対応が「速い」「丁寧」というのは本当に気持ちの良いものです。そんなことの積み重ねが、その人・その会社の評価を左右するものですからね。
ご存知のことと思いますが、【BCC】で送った先は、【TO・CC】で届いた皆さんにはわからないようになっていますから、わざと【BCC】にしたり、見えるように【CC】にするという使い分けも必要です。
そして、文面については…、
★メール冒頭に「誰」に送っているかをわかるように「〇〇様 (CC:△△様)」を記載する
★「件名」を明瞭にすることで、相手が後日分かりやすいようにする
★本文は簡潔に、「結論」を先に書く
★ビジネスメールに絵文字は使わない
★時候の挨拶はいらないが、締めくくりは丁寧な定型文に
★送信者の「署名」は必須
★ここまで、できればスクロールなく一目で見れるように、長くても1回のスクロールで済むように(…それ以上が必要なときは、本文にするのではなく添付物で)
…というところでしょうか。
でも、文面は簡潔であればそんなに気にする必要はないと思います。失礼な表現がなく、丁寧な「気持ち」が伝わればOKです。
それよりも、前回の「名刺の扱い」と同様、「どんな対処をしているか…」を見られているものだと考えていただきたいと思います。