<号外②>スライムでがん治療?!
今日も「がん」をテーマにもう少しお話ししていきますね。
前回、「がんは2人に1人」「日本はがん検診の受診率が低い」というお話をしました。
早期発見・早期治療が肝心であり、検診を受けることはぜひお勧めしていってください。
今日はがんになってしまった時の「治療」についてお話ししますね。
がん治療には、『3大治療』と言われる「手術・抗がん剤・放射線」がありますね。
「それくらい知ってるよ…」と言われるでしょうから、ここではそれぞれの問題点について列記してみますね。
①手術=開胸・開腹して、がんおよび周辺まで切り取ってしまうわけですから、完治の可能性が高いというメリットがあります。しかしながら…、
★身体にメスを入れるわけですから回復に時間がかかる
★切除の場所によっては体の機能が失われる可能性がある
★小さな場所・メスを入れられない場所には手術できない
②抗がん剤=がん細胞というのは“細胞分裂のスピードが速い”という特徴があります。そこで分裂の速い細胞に向けて攻撃するというのが抗がん剤です。メスを入れるわけではなく、手術ではとれない小さながんまで治療できるというメリットがありますが…、
★同様にスピードの速い細胞(毛髪・胃粘膜・造血等)も攻撃してしまいます。このため、脱毛・吐き気・めまいなどの副作用が心配される
★高額な薬を長い期間使用することになる
③放射線=放射線をあてることでがん細胞を死滅させることができるというメリットがありますが…
★炎症などの放射線障害があらわれる
★めまいなどの全身症状があらわれる
…というように、治療法それぞれに問題点もありますので、「これがベスト」というものではなく、個々の状況に応じて“組み合わせていく”「集学的治療」が行われているのが実際です。
そして、この治療法も日々進歩しており、例えば放射線治療のなかの「陽子線・重粒子線治療」は皆さんもご存知ですよね。
図のように…
がんの位置を正しく計測して照射すれば、その手前や奥にある健康細胞に影響することなくピンポイントでがん部位だけを攻撃することができるものです。
また、このように体外からの照射ではなく、放射性物質をカプセルに入れて体内に埋め込む「小線源療法」や、放射性物質を注射や内服で投与するという方法もあります。
そして、最も最近、がん治療について大きく報じられたのが「液体のり成分を使ったホウ素中性子線治療」です。
これは、「ホウ素を身体に投与すると、がん細胞の目印となって中性子線でがん細胞だけを攻撃できる」という放射線治療なのですが、『ホウ素が剥がれてしまって、目印になる時間が限られる』という問題点がありました。
そこで東京工業大学の研究で「ホウ素+液体のり」によって剥がれにくく・長持ちできるという技術が発表されたというものです。
市販の液体のりの成分から、おもちゃのスライムを作るのと同様な方法で、安く薬剤を作れるということで着目されています。
こんなニュース、日々いろいろな報道がありますよね。
見過ごさないで、お客様へのタイムリーな情報として届けられるように注意していてください。
雑談とともに「ご存知ですか?」と切り出すことで、アプローチトークはいくらでも幅広くなりますよ。