<働・健⑤>「健康経営」って、何するの?
前回は「健康経営の意義」とか「健康経営の位置づけ」についてお話ししました。
“やらされ感”ではなく、自社の価値を高めて、将来に向けてプラス効果を生むための取組みであることをブレないでくださいね。
では、今日は「具体的には何をするのか…」についてお話しします。
ここでは、経済産業省が公開している資料から、特に中小法人部門での認定制度「健康経営優良法人」の認定要件をもとにご覧いただきます。
“認定を受けることの効果”については後日改めてお話しするとして、まずは目に見える形として優良認定を受けるまでの「道のり」と「要件」を理解していただきます。
まずは「道のり」ですが、スタートは簡単です。「健康経営に取り組みま~す!」と、手を挙げるだけです。
この段階では、“取組みは全てこれから開始”という状態でok、協会健保に向けて「健康経宣言」というFAXを送信するだけです。
「うちはまだ何もできていないから…」とためらう経営者もいらっしゃいますが、何度も言うように、スタート時点では“全てこれから”で結構ですので、気楽に考えていただいて充分です。
逆に、どれだけ完璧に取り組んでいても、上記の「健康宣言」をしていなければ優良認定はされませんので、ここは最初のアクションとしてとらえてください。
そして次に、実際に取組みを開始します。
今日のテーマはここですね、「いったい何をすれば…」ということですが、『優良認定要件』から項目をご紹介するとこうなります。
①経営者が理念を持って「健康宣言」を発信する
②経営者自身が、きちんと定期健康診断を受診する
③「健康づくり担当者」を明確に任命する
④定期健康診断受診率を、実質100%にする
⑤50人未満の事業所であっても、「ストレスチェック」を実施する
⑥健康増進に向けた「教育研修」を実施する
⑦「働き方改革」に取り組む
⑧職場の「コミュニケーション向上」に取り組む
⑨休職者が安心して復帰できる仕組みをつくる
⑩従業員の「生活習慣病予防対策」に取り組む
⑪「感染症予防対策」を講じる
⑫「長時間労働者」への改善策を講じる
⑬「メンタルヘルス対策」を講じる
⑭「受動喫煙対策」を講じる
⑮各種法令を遵守している
…こんなところでしょうか。
「え、そんなにいっぱい?」と思われました?
それとも、「もうやってることばっかりじゃん」って思われました?
これらの項目、全てを完全にやっていなければならないということではありませんので安心してください、「この中で〇項目以上…」というような基準になりますから、詳しくは「申請書」・「認定要件」をご覧いただければと思います。
今日は、“取り組むべきこと”をイメージしていただくことが主題でした。
では、★健康宣言➡★アクション➡★申請➡★優良認定という手順を踏んでいって、どんな効果があるのか…、こんなところを次回はお話ししていきますね。