FPの小ネタ

保険営業に役立つ小ネタ集

<臨時号>感染者発生!そのとき社長、どうします?

今日も臨時号として、新型コロナウイルス対策についてです。

全国・全世界で感染が拡大している今、「うちの会社には関係ない…」なんて思っている社長さんは少ないでしょう。

でも、それならある日突然、従業員さんに感染者が発生してしまったとき、間髪入れずに指示をだせますか?

その従業員にどうさせる、他の従業員にどうさせる、開けている会社をどうする、顧客に向けてどう伝える…、瞬時にいろいろな決定をしていかなければなりません。

これは中小企業にとっては従業員には判断できないことであり、すべて社長自ら決定していかなければならないことです。

この判断を誤ったり、判断が遅かったり、ましてや隠そうとしたら…、従業員も・顧客も・そして社会から認められない会社となってしまいます。

 

私は、すべての経営者の皆さんが、「自分の会社で感染者が発生したときにはこうする…」という、事前の決め事を自分の中で持っておくことが肝心だと思います。

それでこそ、スピード感ある対応ができ、組織としての体制を守っていけるというものです。

 

でも、そんなマニュアルないですよね。

だからこそ、皆さんが顧客である社長さん達に向けて、以下の対応基準を紹介してあげてほしいんです。

これは、東京商工会議所・健康経営倶楽部マガジンに紹介された対応法から抜粋し、まとめた物です。

①チェックリスト…事前に、日常からこのチェックリストに基づいて確認しましょう。

https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000616869.pdf

 

②「発熱者」への対応…感染確認の前に、発熱状態にある従業員への対応です。

★すべての症状が消失してから72時間(3日)の自宅待機期間をもつ

★職場復帰後も4週間程度は衛生対策の徹底と毎日の健康観察を続ける

★職場で3つの密がないかをチェックし、極力そのような状況を避ける

 

日本渡航医学会と日本産業衛生学会が合同で公開している新型コロナウイルス情報(4月20日版) では、新型コロナウイルス感染症との診断に至らなかった場合で自然に解熱・症状軽減した場合における職場に復帰させるタイミングの目安については、以下のように示されています。

(1)発症後に少なくとも8日が経過している、かつ

(2)各種薬剤の内服のない状態で発熱、咳、喀痰、下痢、全身倦怠感などが消失してから72時間(3日)以降が望ましい

 

これは感染者であったとしても8日間でウイルス量が減るためですが、上記を目安に考えますと、PCR検査で感染が確認されなかったケース(PCR検査陰性者を含む)において、すべての症状が消失してからも72時間(発症後の経過が8日に満たない場合は更に不足日数分を追加)は自宅待機の上、出社して頂く必要があると思われます。

ただし、仮に感染者であった場合、ウイルスの排泄期間は比較的長く、また再陽性となる場合もあるため、復職後も4週間程度衛生対策(外出時のマスク着用、顔やマスクを触る時や食事前などの手洗いの徹底)と健康状態の毎日の確認(毎朝の検温)をお願いし、発熱や風邪症状があればすぐに報告してもらうようにしてください。

また、念のため、職場で3つの密(換気が悪い密閉空間、人が密集している、近距離での会話や発声)を満たす状況がないかを確認し、極力そのような状況を避けるようにしてください。

なお、発熱や症状を認めた社員も不安を抱えながら職場復帰をすることと思います。

上記の対策により、たとえ感染者であったにせよ周囲への感染拡大のリスクは大幅に低減できていることを周囲も理解し、決して同社員に対して不利益取り扱いや差別をしないことも大事です。

 

③「濃厚接触が疑われる社員」への対応…従業員の家族に感染者が発生した場合です。

★2週間程度は衛生対策の徹底と毎日の健康観察を続ける

  

新型コロナウイルスへの感染が確認できていないことから、濃厚接触が疑われる社員(一緒に食事をとった、2m以内での会話があった等)の自宅待機措置までは不要かと思います。

ただし、14日間程度衛生対策(外出時のマスク着用、顔やマスクを触る時や食事前などの手洗いの徹底)と健康状態の毎日の確認(毎朝の検温)をお願いし、発熱や風邪症状があればすぐに報告してもらうようにしてください。

 

①~③ともに、これで完全というものではなく、経営者としての臨機応変な対応が求められることは言うまでもありませんが、一つの判断基準にはなるのではないでしょうか。