医療⑤「先進医療」そして「先進医療特約」
今日は、「先進医療」についてもう少し深掘りしておきますね。
前回も書きましたとおり、先進医療は厚生労働省が評価療養の一つとして、その治療・実施する医療機関を認定しているものであり、定期的に更新されていきます。
★直近では(2020.1)、87種・1,867病院(病院数は延べ数値です)が認定されており、厚生労働省のホームページから誰でも見ることができます。
この更新によって、新たに加わるものもあれば、外れるものもあります。
“外れる”というのは、「もうその治療がうけられなくなる」という意味ではありませんので誤解しないでくださいね。
例えば、先進医療から外れて「保険適用」になるものであれば、以降は通常の保険適用治療とともに3割負担で受けられることになるわけですからね。
現時点(2020.1)で最も多くの医療機関が認定されている先進医療が「多焦点レンズを用いた水晶体再建術」で、全国で1,022の医療機関が認められています。
この治療は、白内障の治療のひとつで、特徴としては、単焦点と違って、白内障と同時に老眼も治療できるという点。つまり、遠くも近くもはっきりキレイに見えるようになるというものです。
費用は約60~70万円かかるものですが、これが今年(2020年)3月をもって先進医療から除外されることになりました。
ただし、この除外は前述のように保険適用になるものではなく、「選定療養」として全額自己負担で受けることになります。
ん?、今と何が違うの?と思われる方もあるでしょうが、「生命保険の先進医療特約の給付対象にならなくなる」ということになり、まさに全額自己負担で受けることになるわけです。
…保険会社によってはすでに特約からの給付対象から外している会社もありますが…
先進医療で最も高価なものといえば『陽子線・重粒子線治療』ですね。
最先端のすばらしい治療なのですが、受けようと思ったら、300万円を超える負担が必要となるわけです。
ここをしっかりと支えてくれて、経済的に不安なく受けることができるのが先進医療特約です。
先進医療特約のありがたさを再度認識するとともに、“この治療・この病院”が認定されているかどうか…、厚生労働省のホームページ等、どこを見ればよいのかは知っておいてください。