運用①1千万円を作る「重み」!
昨日「号外」を挟みましたが、今日は本題に戻しますね。
ここまで、「老後の生活資金」という主旨で、公的年金の内容、額、そして実際の老後生活に足りるのか足りないのか…、こんなところをお話ししてきました。
結論から言うと「自分で1,000万円は作っておきましょう!」というのが私からの提案です。
今日は、この1,000万円という「重み」を考えていきましょう。
例えば、「20年間で1,000万円を作る」と考えたとき、1,000万円÷20年÷12カ月=41,667円と電卓を入れて「そうか、毎月42,000円貯金すればいいのか…」と考えますか?
これは全く「運用」による利回りを考えない計算ですね。
実際にはなにがしかの利息がつくわけですから、単純に42,000円でなくても1,000万円はつくれるはずですね。
この「利回り」、算数の授業に戻るようですが“単利”と“複利”があり、現実の運用商品では複利運用がなされていることはご理解いただけますね。
でも、複利運用をした結果がどうなるかという「終価計算」、逆に、最終的にこの結果となるための「原価計算」、さらに、「一時金運用計算」「積立運用計算」となってくると「もうやだ~」となってしまいませんか?
そこで、下表を見てください。
この表、左半分は「〇年後に1,000万円になるための積立元金」を表しています。
いくら複利運用といっても、0.01%ではほとんど利息部分は期待できず、前述の単純計算と変わりありませんね。
(…この「0.01%」という数字が、一般銀行の定期預金利率です。)
でも、これが3%・5%の運用だったらどうです?
月に2万円から3万円の積立て、元本累計で600万円から700万円あれば1,000万円ができるということです。
これなら毎月の生活を工面して2~3万円を捻出することはできそうな気がしませんか?
そして表の右半分は「毎月1万円を積立てたときの元利合計額」を表しています。
左表・右表とも計算方法は同じですが、どちらから考えたほうがイメージしやすいかで使っていただけば結構です。
もう1点、上の表は10年・15年・20年という期間で1,000万円を作り上げました。
言うまでもなく、期間は長ければ長いほど、月々の拠出は少なくて済みますね。
同じ5%運用で比較すると、期間10年なら毎月64,507円必要、これが期間が2倍の20年だと、月々は半分ではなく、4割弱の24,538円で可能だということです。
感じていただきたいのは…、
①できるだけ長い期間をかけて「時間」を味方にすること!
②できるだけ高い利回りで「金利」を味方にすること!
…です。
でも、こんな話をすると「3%、5%なんて運用は無理、だまされないぞ!」と警戒される方も多いでしょうね。
確かに、これだけ低金利・ゼロ金利の時代が長く続いていますから無理もないのですが、かと言って絶対に無理かというとそうでもありません。
いろんな運用方法を勉強して、リスクとの付き合い方を理解していけば、今の時代でも3%~5%の運用は決して無理なことではありません。
皆さんは、お客様に対して長い期間のライフプランニングを提供することが仕事です。
死亡・病気・ケガという備えだけでなく、将来に向けた運用という観点からも信頼できるアドバイザーにならなければなりません。
断片的な知識・情報ではなく、今の生活から将来の生活まで総合的なアドバイスができるよう、しっかりと勉強していってください。
では、次回から「運用」をテーマに掘り下げていきましょう。