老後④「老齢基礎年金」っていくらもらえる?
では、今日は「老齢基礎年金」の年金額を見ていきましょう。
まず基礎年金は「加入(納めた)期間」によって年金額が決まります。
ということは、自営業者もサラリーマンも、所得の大小に関係なく、「期間」だけで決まるわけですね。
この計算式が…
老齢基礎年金額=781,700円×保険料納付月数/480月
…です。
最初の「781,700円」ですが、この金額は毎年変わります(上下します)。これは以前にもお話ししました昭和61年の大改正のとき、「基礎年金は月に5万円」という線が決められ、それ以降物価の上下を反映させて決められていきます。
ということは、781,700円÷12カ月=65,142円なのですが、昭和61年当時の5万円が今の6.5万円なんだなということがわかりますね。
そして次の「保険料納付月数/480月」です。
そもそも私たちは「20歳から60歳まで」、40年間の加入が義務づけられています。
この40年間というのが480月ということですから、1カ月も滞納することなく納めていたら480/480=1となりますので、基礎年金額は781,700円となりますね。
要するに、基礎年金額は“満額で78万円”ということで、“納めていない期間の分減っていく”ということです。
もう少し簡略化しますね、この781,700円を“約80万円”と考えたら、「40年間すべて納めて80万円」となりますね。
40年で80万円、つまり「1年につき2万円」という姿が見えてきますね。
例えば、「大学生時代の20歳から23歳までは納めていなかった」とすると、「2万円×3年=6万円」がもらえなくなり、80万円-6万円=74万円というのがざっくりした基礎年金の年額になります。
これならそんなに難しく考えなくても、自分が納めていない期間が何年あったかなと指折り数えたら大体のイメージができますね。
ちなみに、学生時代とか、若くて収入が少なく年金保険料が払えない、というような人には、その間は保険料を納めなくても、後から「追納・後納」というように追いつくための制度もあります。
でも、そもそもが「約80万円」が満額ですから、これだけで老後を過ごすというのは難しいでしょうね。
これが老齢年金の1階部分です。
では、次回はサラリーマンにとっての2階部分、「老齢厚生年金」がどれくらいになるかをお話ししていきます。